2007年12月27日木曜日

霧氷



こちらに来て初めて見ました・・霧氷

もう数日前になります。

前日からとても冷え込み霧も出ていたのですが

翌朝外をみたら真っ白!

あ、やっぱり雪か・・と思ってよく見ると どこにも積もっていない。

そう、これが霧氷です。

空気中の水分が急激に冷やされ、

結晶が木々の枝や草なんかに無数についたものだそうです。

綺麗でした☆

しかし零下が続くと出歩くのは厳しいです・・

2007年12月19日水曜日

Suchan Kinoshita と Paul Thek、カールスルーエのZKMにて


NO PHOTO だったので、記憶をもとに図を描いてみました。


Paul Thek

Werkschau im Kontext zeitgenössischer Kunst

(In the Context of Today's Contemporary Art)


Paul Thek(1933-1988生没ともにニューヨーク)の

現代美術における歴史的意義を確認しようというこの展覧会。

公私コレクションを一同に集めて展覧するとともに、

後の世代の現代美術作家の作品も配置することで、

その関係性や諸相を明らかにしているということです。


Paulはドイツとアイルランドの家系の両親を持ち、

アメリカで生きたこの時代、ちょうどベトナム戦争があたりますね。

とにかく多岐にわたる手法で表現しています。

ミニマルなもの、宗教儀式をイメージさせるもの、肉片、自分の体のパーツ、社会への・・・

そうしてAidsで最期を迎えました。




さて、ここに出品していたのがSuchan Kinoshitaです。実はファンでして(^^; 写真ありました↓ http://www02.zkm.de/thek/index.php?option=com_content&task=view&id=20&Itemid=51


私の記憶とかなり違ってましたね~すみません

あくまでもイメージということで・・


Staubstelle(埃の位置)という題のインスタレーション。

大きな棚(高さ4m,幅4m,奥行き90cm)を作り、

書類やTシャツ、丸めた紙、オブジェ、等々が 置いたり掛けたり貼ったりされています。

それらが船舶についているようなシンプルな照明で照らされています。

右下にある大きな砂時計のようなもの、 透明な緑色のオイルがゆっくりと下側に落ちていました。

さらに左上の側面壁に小さなモニターが取り付けてあり、

この作品の裏側をリアルタイムで映し出していました。

そして私の心を鷲掴みにしたのが、

左上背面に小さな木の葉のような形の穴があけてあったことです!

しかもそのくりぬかれた断片は右上の棚に置いてあるのです。


梯子の下の椅子と右側にぽつんとある椅子は同じものです。

表面は白いネットで覆われていますが、これは既製品ではなく、

おそらく発泡性の樹脂をチューブからジグザグに出し、

それを何度も重ねてフェンスのような状態に固めたのではないかと思います。


感想はまだ書きたくありません。 もう少し自分の中で味わっていたいので・・


皆さんはこの作品を見て、何を思いますか?

2007年12月13日木曜日

DJ point Disco Mastelloni

フィレンツェのDJショップです。
イタリアンDJのCDを探したくて、行ってみました。


DJ point Disco Mastelloni



>イタリア人DJはね~少ないんだよ・・・

>クラブには、ほとんどドイツ人がやって来てプレイするからね~

>あっ!一枚だけあった!!君、ラッキーだよ☆


といって出してくれたのが、


Mazza&Martinelli (Luca MartinelliとAndrea Mazza)



なかなかいい感じです!

さらに・・


>ここに、DJ歴40年イタリアンDJ界の父がいるんだけど・・

>CDあるけど、どう?ハウス系は好き?


写真左端、ずっと店内でmixしまくっているお方!

こちらもなかなかいい感じだったので、CD買いました(^^;

思いっきりCD-Rでしたけど☆


>日本人でね~かっこいいDJ知ってるんだよ!

>太鼓を叩いてLIVEするんだよ~といって教えてくれたのが、


DJ JURI



これもいいですよ!


これでまた制作中のBGMが増えました!

2007年12月12日水曜日

サンパウロビエンナーレ(2006)

昨年のサンパウロビエンナーレですが、
おびただしい量の写真を載せているブログを発見しました。

http://sao-paulo.cocolog-nifty.com/top/cat1060561/index.html

これだけあると、カタログ並に一覧できます!
ただ、筆者のコメントが一貫して冷めているのが面白い(^^;

2007年12月11日火曜日

ベルリン☆Berlin

私事ではありますが、
2008年4月にベルリンのギャラリーで展覧会を開くことになりそうです。
そんなに大きなスペースではないので、恐らく平面に絞ると思います。
これから忙しくなります!
また詳細が決まったらお知らせします。

2007年12月10日月曜日

ベネチアビエンナーレについていまさら書く!Jan Christiaan Braun

Jan Christiaan BraunのHappy Together. New York & The Other Worldについて。
ニューヨークの墓地にある、装飾過多?な墓を撮影したもの。
ハロウィンや故人の誕生日、母の日・父の日、バレンタインデー.etc...

花やお供え物を手向けるというレベルをはるかに超越したディスプレイ!

日本では恐らく「不謹慎だ!」とか「墓地の静かな景観が・・」とか、

隣の墓の一家から苦情が来そう。

それ以前に、狭いから無理だろう。

などとまず思いながら観ていました。

そこでやはり気になってくるのは死生観の違い。

日本人とアメリカ人、東洋人と西洋人、

いや日本と中国でもかなり違いがあるから、単純ではないか。


そもそも日本って、誇るべき伝統・文化・芸術があるはず。

なのに戦後の急成長で、

私たちの記憶からぜ~んぶどこかに吹っ飛んでしまっている感がありません?

これは、死生観も然り。

確かにほとんどの欲求は満たされる豊かな国にはなったんだけど、何もかもが薄っぺら。


死を静かにうけとめた上で、よりよく生きる術を各々の中で問うこと...

そういう作業を人生の中で行う機会がないに等しい。

また、そんなこと敢えてしなくても楽しく生きていける社会。


でもその一方で、形式には世界一こだわる。

盆・正月の帰省ラッシュ・・

死ぬということと生きるということ、

その狭間で我々日本人は無意識のうちに右往左往しているのかも。

死への最良ルートなんてカーナビじゃみつからないしね。


まあその点西洋人は、キリスト教という太い柱を持っているから迷わない。

その強さが、ニューヨークの派手な墓にも表れている気がする。

明るくド派手にHappy Birthday in Heaven!なんてことを、

生の世界と死の世界をつなぐ墓石を介して表現してしまう。


どちらがいいとか悪いとかではないけれど、

西洋人の骨太な思考・生き方には圧倒される昨今です。


ただ、三枚目の写真の左端のチャイルドシート、 これは反則ですよね・・・

2007年12月9日日曜日

いまさらベネチアビエンナーレについて書く!(ジュゼッペ・ぺノーネ)



イタリアつながりで、ベネチアビエンナーレ。

ジュゼッペ・ぺノーネ(Giuseppe Penone)のLymph Sculpturesについて私感を。

60年代後半イタリア、「アルテ・ポーヴェラ(貧しい芸術)」の一作家として...

なんて能書きはさておき(いくらでもネットに出てますので)

写真はバッテリー切れのため撮れず、ビエンナーレカタログから。

樹皮を剥いだように見えますが合成樹脂でしょう。

製材された木の年輪を丁寧に追い、その年の姿を彫り出しています。

会場には大理石が敷き詰められ、マーブル模様に沿って彫り込まれていました。

ちょうど等高線のような感じに。

※キーワード

lymph:リンパ液、清水の泉、樹液

vein:大理石の石理(いしめ)、葉脈、血管・静脈

どちらの言葉も人間と自然いずれにも係る。


大理石を踏みしめた時、足の裏に強烈にその凸部を感じました。

靴底を介してまでも、石の血管を直接皮膚感覚として受け取ったわけです。

この作家の手法によって存在を明示された自然物が、

雄叫びをあげ主張する声が聴こえてくるようで・・・

踏み続けてある種の交錯感を覚えはじめた時、なんとなく怖くなり退きました。

これって、やはり作家が用意した罠にはまっちゃったってことですかね(^^;

樹木の年輪も、大理石の模様も、樹皮の襞も、生の記憶。

それが顕示された時に私が感じた怖れ。

人間存在の危うさ・脆さを突きつけられた気がします。


ってゆ~か人間も自然も分解すれば分子や原子に過ぎないんだけどね!(逃げ口上)

2007年12月3日月曜日

フィレンツェ>ミケランジェロ>ダビデ>○○○。○○




フィレンツェといえばミケランジェロ。


ミケランジェロといえばダビデ。


ダビデといえば石膏デッサン!?


「一応名作だし本物を見ておこうか・・」


ってノリでアカデミーギャラリーを訪れました。
美術やってる人なら一度は描いたであろうダビデ。


嫌というほど見つめてきたこの像に、特に新鮮な思いはないはずが・・・


やっぱりオリジナルは違いました。


凄まじい緊張感に少し身震いしたほど。


全てわかってたつもりなのに、結局何も知らなかった、


愕然としました。


現代美術がどーのこーのといくら薀蓄をたれても


結局はこういった分厚い歴史があって、


その上に僕らは乗っかってるに過ぎない・・なんて


少しブルーになってしまいましたが、


だからこそ、それをも陵辱する現代美術が面白いのですよね☆





写真1>
Signoria広場にあるダビデ像(複製)with鳩



写真2>
ミケランジェロ広場からの眺め(ちなみに、この広場にもダビデが居ます!)
有名な橋が見えます。
そして右手の塔付帯の建物が、昨日紹介した展覧会の会場です。

この広場で偶然、散歩中の現地在住日本人二人と話をしました。
語学留学と音楽留学だということでした。
そうして頑張ってる人に出会うと、気分が晴れます!

2007年12月2日日曜日

フィレンツェのクリスマス、そして慣れない現代美術・・

またイタリアにきてます、フィレンツェ。

ベネチア同様に観光客であふれてます。

日本語もよく聞こえてきます。

ツアーの旗もあちこちに。


さて今回のフィレンツェは、知人アーティストが出品する現代美術の展覧会のため。

「知人」なんて言ったら失礼かもしれません。

ドイツ人のベテラン作家ヒルデガルト・イエーケル(Hildegard Jaekel)さんです。http://www.hildegard-jaekel.de/

ArteMobile - Vom Stein zum Chip

アート・モビール -宝石から木切れまで

と名づけられた展覧会。

フィレンツェ(イタリア)とカッセル(ドイツ)が姉妹都市であり、

芸術文化交流の一環ではじまった現代美術のグループ展です。


会場はPalazzo Vecchioのホール。まさに観光名所中の名所!

市長もかけつけてのオープニング。

案内をもらってきた人、たまたま居合わせちゃった観光客も一緒に

ものすごい人垣のなかで行われました。


写真1>

会場入り口前に置かれたLorenzo Pezzatiniの作品。


写真2>

カッセルとフィレンツェ産の土をキャンバスに定着させたHildegard Jaekelの作品。

右の女性が本人です。

客が多かったせいもあり、つい踏んでしまいそうになる人に「ストップ!!」と

注意するために、ずっと自作から離れずにいました。

それでも何人かは踏んじゃってました・・・

本人曰く「ほんとに参っちゃうわ・・フィレンツェの人は現代美術に慣れてないのよね・・・」

確かに!カッセルはドクメンタで慣れてますからね!

写真3>

インク、こぼれっちゃってますけど?なAntonio Lo Pintoの作品。

万年筆の全長は小柄な大人の身長程度。


写真4>

Calzaiuoli通りのクリスマスイルミネーション。


この展覧会12月15日までやってますので、もしご旅行の際にはお立ち寄りください!無料です。(10:00-18:30)

伝統ある名画や彫刻をたっぷり味わった後に、現代美術をデザートにいかがでしょう!