イタリアつながりで、ベネチアビエンナーレ。
ジュゼッペ・ぺノーネ(Giuseppe Penone)のLymph Sculpturesについて私感を。
60年代後半イタリア、「アルテ・ポーヴェラ(貧しい芸術)」の一作家として...
なんて能書きはさておき(いくらでもネットに出てますので)
写真はバッテリー切れのため撮れず、ビエンナーレカタログから。
樹皮を剥いだように見えますが合成樹脂でしょう。
会場には大理石が敷き詰められ、マーブル模様に沿って彫り込まれていました。
ちょうど等高線のような感じに。
※キーワード
lymph:リンパ液、清水の泉、樹液
vein:大理石の石理(いしめ)、葉脈、血管・静脈
どちらの言葉も人間と自然いずれにも係る。
大理石を踏みしめた時、足の裏に強烈にその凸部を感じました。
靴底を介してまでも、石の血管を直接皮膚感覚として受け取ったわけです。
この作家の手法によって存在を明示された自然物が、
雄叫びをあげ主張する声が聴こえてくるようで・・・
踏み続けてある種の交錯感を覚えはじめた時、なんとなく怖くなり退きました。
これって、やはり作家が用意した罠にはまっちゃったってことですかね(^^;
樹木の年輪も、大理石の模様も、樹皮の襞も、生の記憶。
それが顕示された時に私が感じた怖れ。
人間存在の危うさ・脆さを突きつけられた気がします。
ってゆ~か人間も自然も分解すれば分子や原子に過ぎないんだけどね!(逃げ口上)
2 件のコメント:
>大理石を踏みしめた時、足の裏に強烈にその凸部を感じました。
靴底を介してまでも、石の血管を直接皮膚感覚として受け取ったわけです。
・・・すごいですね!ぜひ実感してみたいです。それが作者のドツボにはまってしまったということですが、もう否応がなしにはまってしまう作品ていのも稀有なものです。
触感とかにすごい興味あるんでつい食いついてしまいました!その作品非常に気になります!!!
takashiさん
豊田市美術館・金沢21世紀美術館・福岡市美術館などが収蔵していますね。
あと、新宿アイランドタワーに爪のパブリックアートがありますね。
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